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オリジナルBL小説 『日常』 心も知らず 13


オリジナルBL小説 日常 『光のどけき 心も知らず13』(クリックで本文)公開しました。

 

高校生2人のゆるいBLです。 

春休み。美術室から見る夕陽に、弘人はある『眩しい光景』を思い出す。

 

 

 

光のどけき 心も知らず 13(本文より)

 

「そっ、思い出した。お前と会った時。あれは、手のデッサン提出しに行った帰りだ」

 

 微笑む祐志に、俺は慌てて駆け寄った。

 

「じゃあさ、じゃあさ。先生達の話で盛り上がった事も、思い出した?」

 

「勿論。それにあの時も、お前が俺の耳触った事も」

 

「え?」

 

「いきなり『綺麗なピアスだなー』とかなんとか言いながら触ったんだぜ。言っとくけど、第一印象は最悪だ」

 

「あ、あ、そー言うならなー。俺次の日、『話の続きで盛り上がろうと思って、今日楽しみに学校来たんだぜ』って朝1番に話しかけたらお前、なんて言ったと思う? 『今日は気分悪ィ』とかダルそうに言って、ホントに2時限目終わったら早退したんだぜ。こっちのテンションも下がるっての!」

 

「はは……。そっちは忘れた」

 

 ほんとにこいつは――。

 

 不意をついて、俺にやさしさをくれたりするんだ。

 

 あの夕焼けの時から判ってた。俺とこいつは『違う人種』だって。俺なんか友達としての対象に、全然入ってなかったって。

 

 

 ――それでも。

 

 

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