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オリジナルBL小説 『日常』 心も知らず 12


オリジナルBL小説 日常 『光のどけき 心も知らず12』(クリックで本文)公開しました。

 

高校生2人のゆるいBLです。 

春休み。美術室から見る夕陽に、弘人はある『眩しい光景』を思い出す。

 

 

 

光のどけき 心も知らず 11(本文より)

 

 早く歩きたいのに、隣を歩く祐志は窓の外を見遣りながらのんびりと足を進めている。

 

 試しに早く歩いてみても、祐志がペースを変えないもんだから、結局は足を止めて待つ事になった。

 

 しばらくは歩調を合わせて歩いていたが、我慢出来なくなって、俺は祐志に言った。

 

「なんで、そんなゆっくりなんだよ!」

 

 へ? という顔で祐志がこちらを振り返る。

 

「ああ。――いや、こんな遅くまで学校残ってるなんて、中学ん時じゃ考えらんなかったと思って さ」

 

「思い出してたんだ、中学ん時のコト」

 

 先程のイラ立ちが甦る。何に不機嫌になってんのかなんて、自分でも判りゃしない。

 

「ん。まあ」

 

 そう言って歩くスピードを上げた祐志は、突然クスクスと笑いだした。

 

「それともう1コ」

 

「なんだよ」

 

「お前がさっき言ってた、俺等が初めてしゃべった時の事も、思い出してた」

 

「え?」

 

 驚いて足を止めた俺に、祐志が振り返る。

 

「偶然だな。お前が美術部入るって決めた日、俺も入ろうって決めた日だったんだ」

 

 

「えっ。それって」

 

 

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